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08年夏号

立秋を過ぎたのに毎日暑い日が続きます。いかがお過ごしですか?なんと蒸暑いのでしょうね。
このように湿度が高いと、カビが繁殖します。

カビにご注意

以前、当社でリビングのリフォームをした方から、体調が悪くて入院しているという連絡がありました。
それも、過敏性肺炎という病名で風通しの悪い古い木造家屋の朽ちた木や畳などに繁殖するトリコスポロンという真菌(カビ)を吸いこむことが原因の病気らしいとの報告がありました。確かに、住まいは古くはなっていましたが、将来の住まい方が決まらないので、とりあえずリビングだけ、かなり前にリフォームを実施しました。

今回も、ご本人はクリーニングを施して自宅へ戻りたかったようですが、心配したお子さんの勧めで、他へ引っ越すことになったようです。

これと似た症状で空調機や加湿器の水に繁殖した真菌や微生物を吸い込んで起こる「空調病」という病気も夏に発生する病気のひとつです。皆さん、ご注意ください。

カビとは
真菌という生物の一部をさす言葉。胞子と呼ばれる小さな粒が空気中を漂い、条件の整ったところに落ちると発芽します。汚れのように見えますが、実は生き物で、適当な温度、水分、酵素、栄養分があれば、ドンドン増えていきます。これらのカビの中でアレルギーや病気の原因になるものもあるので病人やお年寄り、抵抗力の弱い方には注意が必要です。

カビ対策
@まずは換気です。空気の流れがある、つまり風通しがいいと、胞子が定着できず発芽出来ません。
A湿気を減らす。洗濯物の室内干し、窓ガラスの結露、台所周り、浴室周りのの濡れなど、できるだけ気をつけて拭いたり乾かしたりしましょう。換気すれば、これらも乾いてきます。
B最後に、栄養源を絶ちます。小まめに落ちたゴミを清掃したり、浴室の石鹸カスを流したりすると効果的です

カビ退治
清掃が大切ですが、一度生えてしまったら完全に取り除くことは難しいようです。洗い流せるところは、洗い流して乾燥させるのが、手っ取り早いでしょう。もしもカビ取剤を使う時は、強い薬なので、注意書きをよく読んでください。一般の居室は、消毒用アルコールで拭くことが効果があるようです。これは、薬局で手に入りますが、火がつきやすく、すぐ燃えるので注意が必要です。


●建築基準法講座
カビ予防にも換気が大切とお話したついでに、建築基準法の換気についてお話ししましょう。
建築基準法では、居室には原則として居室の床面積の1/20以上を直接外気に面する窓などで換気しなければならないことになっています。これらの窓が不足する場合は、機械換気で補うことはみとめられています。
また、火気を使用する台所等は、その火気の種類に見合った換気方法をとることが決められています。
この他、シックハウス対策として24時間換気装置が設けられるようになっています。